フランス人上司から学んだこと2
めでたく席次も決まり(前回の話↓↓)
大人4人でいろいろな話をした。
今日のメニューについて。
パリ暮らしについて。
フランス人の食の指向について。
彼女の仕事について。
バカンスについて。
私は、ディナーのお誘いを受けていながら、
それに応えられていなかったことをお詫びしつつつ、
日本の育児環境についても話した。
日本では、
核家族化、長時間労働に加えて、
ベビーシッターさんや、家事ヘルパーさんを雇う文化がないこと。
仕事の有無にかかわらず、
家事・育児全般を母親が担っているケースが多いが、
やむを得えない用事があって
一時的に人に預けること(身内など)があったとしても、
まさか夫とディナーなど <じぶんの楽しみ> のために
子どもを預けるということは、まあしないんです、と。
うん。思えば、
「子どもがいるから行けないな」
「そこまでして行かなくてもいいか・・」
というのが思考のベース。
「パパのいる週末に美容院だけ行かせてもらうか・・」
が精一杯だったなあ。
すると、夫の上司のHさんは、
顔をぐぐっと前に近づけ、私の目を見てこう言った。
「ともこ、いいかい。
人生は短い。君は今パリにいるんだ。
今しなければならないのはパリを楽しむことさ」
「・・・・」
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
うっわーーーー
そ、そっかーーーー
うーーん、うん。
そうかもしれない!!
前では彼女もそうだそうだとうなずき、
いいこと言ったわmy love♪ とラブラブ光線を交わしている。
いやー。
母親は子どもを置いてまで息抜きしちゃいけない、
なんて誰かが言ったのだろうか。
夫?
母親?
子どもたち?
世間の目?
いやいや。
はっきりとは誰にも言われていない。
自分で自分に
「母親なんだから、そんなことするもんじゃない」と
言い聞かせてきたってことか。
そういうことをするのは、欲張りだし、罪なのだと。
単純に普段、育児を一人で背負いすぎて、
急に預けること自体が心配、ってこともあったりする。
Hさんの熱い言葉を聞いて、
私は力がみなぎって視界が開けていく感じがした。
「母親になっても堂々と楽しむ」
その権利をもらったかのような明るい気持ち。
とりあえずワクワクしてくる!
でもやっぱりザ日本人ママの私は、
授乳してる間はちょっとね・・とかつっこんでもみてる。
ん?でも昼ならいいかあ!
育児生活10年。
もっと自由に考えてもいいのかな。
そんなに自分を縛らなくていいのかな。
それには信頼できる人を見つけることが何より必要だ。
興奮さめやらぬまま、私たちはビストロを出た。