3児のママが見たヨーロッパ

バルセロナ・ロンドン・パリで暮らしてきた3児の母からの欧州の風便り。長年の主婦生活で抱えていたいらいら&もやもやをコーチングがきっかけで払拭。あなたはあなたのままでいい。みんなちがってみんないい。一緒に「よい母親」より「幸せな母親」になりましょう。

チェコのサンタさんに教えてもらったこと5

まじですか・・・

 

娘が峠を越えたと思ったら、

末っ子が熱い。

ありがたいことに機嫌はそこまで悪くない。

けれど熱い。

うーむ・・・

 

 

何事も計画して、

予定通りいくことが好きな夫は、

なんだかすでにお疲れ気味。

楽しみにしていた観光がみんなでできないことにも

落胆しているようだった。

彼はいつものように旅先でのジョギングに出た。 

 

 

その日宿泊予定のプラハの宿もアパートメントスタイルだ。

(キッチン付きは朝食を簡単に済ませられるし、子連れには何かと便利)

いつものようにBooking.comで申し込んだ個人でやっている宿だった。

 

 

本当は、午前中に最後のドレスデン観光をし、

プラハへ移動する予定だったが、

「病児2人」という現実。

もう観光はなし。

 

 

ゆっくり出て、

途中のサービスエリアでランチを済ませて、

プラハ着くのは13時かな。

 

 

宿のオーナーさんからショートメールがきた。

 

 

「あなたたちが着いたら私たちは

 クリスマスホリデー旅行に出かけるので、

 何時に着くか教えてください」

 

 

「クリスマスでお店がしまっています。

 レストランは開いてるところを予約できます。

 もし、朝ごはんが心配だったら、

 あなたたちの代わりに食材を買っておくこともできます」

 

 

ショートメールを打ち返す。

 

 

「子どもが体調不良なので、予定を変えました。

 13時ころ着いても大丈夫ですか?」

 

 

「そして、朝ごはんもお支払いするので、

 買っておいてもらえると助かります。

 パン、卵、牛乳、オレンジジュース、りんごジュース、

 ハム、バター、ヨーグルト、プチトマト・・」

 

 

「分かりました。待っています」

 

 

やれやれ。

今日はクリスマスだ。

こどもは2人熱。

レンタカー移動。

知らない街。

宿は中心部から外れている。

ふう。。。

今日も大変そうだ。

 

 

末っ子にあたたかく着せて、

いまいちな雰囲気のままみんなで車に乗り込んだ。

プラハはすぐだった。

 

 

薬のせいなのか、自然な回復だったのか、

娘は車の中でかなりよくなっていったようだった。

反対に末っ子の熱はほんもののようだった。

早く宿で休ませてあげたい。 

 

 

宿のあたりは

中心部から路面電車で郊外へ来たような場所で、

退廃的な雰囲気が漂っていた。

ひと気なし、お店無し、活気なし。。

素敵なプラハとは程遠かった。

 

 

それでも、約束した場所にちゃんと女性が待っていてくれた。

スエットのような恰好をした若い女性だった。

駐車場に車を停めて女性とアパートへあがった。

 

 

アパートは近代的できれいだった。

案内された部屋の扉を開けると、

予想に反して中に人がいた。

 

 

にこっとしたマッチョな男性、

2歳児、

持ち運び用チャイルドシートに入った赤ちゃん。

よく見ると、さきほどの女性も

ものすごく鍛えられた身体をしている。

 

 

戸惑う私と旦那。

ん??これは?

彼らが暮らしている家なの??

え?一緒に暮らすの?(なわけない)

 

 

鍵を渡されて、部屋を案内される。

女性が私に部屋のあちこちを見せてくれた。

インターネットで見た通り、

黄色がアクセントカラーになった部屋は、

清潔感のあるとても明るい部屋だった。

 

 

ベッドメイクも完璧。

部屋に私物もない。

うん。宿だね。 

 

 

廊下に家族写真がかかっている。

タトゥーが入ったマッチョな2人の恋人時代の写真、

結婚式の写真、それに子どもたちの写真。

自然な笑顔があったかい家族写真だった。

 

 

このアパートは新しい物件だそうで、

どこもかしこもきれいだった。

キッチンには食器各種がきれいにおさまっており、

食洗器の洗剤のありかも教えてくれた。

行き届いたアパートメントホテルがそうであるように、

お塩やオイルなど最低限の調味料もそろっている。

 

 

清潔な洗面所には洗濯機もあり、

洗剤のカプセルが必要数(数個だけ)おかれていた。

タオルも新しいものが可愛くレイアウトされていた。

 

 

プラハ郊外に立てられたごく普通のマンションの一室。

けれど、おそらく彼らのセンスがよいのと、

なんていうんだろう。

部屋の隅々まで彼らの気持ちが

行きわたっているような部屋で、

実に気持ちの良い部屋だった。

 

 

よかった・・・

病児とおこもり生活必至というのに、

部屋がいまいちとか凹み過ぎるもの・・・

 

 

マッチョなご主人は、

夫にWIFI接続のことなどを説明していた。 

 

つづく。。。

 

 

*最終話はこちらから↓

tomo-rainbow.hatenablog.com