息子とのデートで分かった「母が自分のためだけにそこにいる」ということの威力
こどもが複数いると、
上の子にこそ手をかけるべきだとか、
たまには上の子どもだけとの時間も大切だ、とか
そういうことを聞く。
そうだよなあ、そうできたらいいよなあ、と思うのだが、
実際、日々のこどもとの生活では、
「いかにこども全員の生活のリズムを崩さずに、
色々なルーティンを終えられるか」
という価値観が第一となりがちだ。
だって、規則正しく生活することが
子どもの明日のご機嫌や健康状態に影響することを
母親は経験的に知っているから。
寝不足だとぐずる、
免疫が下がって病気をもらう、
翌日の夕方あたりには機嫌が最悪、
予定をこなすことができない、
それを避けるための、
明日の自分を楽にするための、今日の生活、という感じ。
そうなると、あれしなさい、これしない、のオンパレード。
子どもとしゃべっているようで、
頭の中では別のことを考えていたりなんてことも日常茶飯事。
思い返すと3人のこどもとの生活を回すことに必死で、
雑念のないフラットな心で、子どもの言葉に耳を傾けたり、
子どもの姿を見てやることが、少なかった気もする。
<いま、ここ>
に自分という存在が集中していないという状況。
<やらなきゃならないこと>
<やらせなきゃならないこと>
(と思われることに)意識が向かってしまう。
そして一日の終わりかけ、
こどもたちの仕上げ磨きが終わったときの達成感、
ベッドで寝入った時の安堵感&解放感、
そして自分も寝落ち・・・
朝が来て、またひー!と一日が始まる。
先日、思いがけず、6歳の長男と2人きりになる日があった。
長男・長女とも通っているインターが夏休みに入っていたが、
その日は、姉だけ日本人学校に体験入学に行っており、
そして末っ子は託児所へ。
あれ?今日は真ん中だけ??
そんな思いがけない時間。
真ん中っ子である長男と2人きりとはいつぶりだろうか。
少なくとも、末っ子が生まれてから初めてかもしれなかった。
朝。
末っ子を一緒に託児所まで見送り、託児所の扉を出たとたん、
息子は私の手を取って、スキップしだした。
私も末っ子と歩く時とは違った身軽さ。
「デートみたいだねー♪」
そういって、茶化すと、
まんざらでもなさそうにニマニマしている。
いやそれを通り越してウキウキしまくっている(笑)!!
ウキウキしすぎてぴょんぴょん跳ねているし、
こんなにしゃべる子だっけ?というくらいずっとしゃべっている。
「ちょっと涼しいね」
というと、
「僕の上着いいよ」と脱ごうとする。
「いやいや」と断ると
「いいよいいよー」とひつこい。
「うわ!ここ(道)は鳩のフンすごいよ」と言うと
「とうっ!!俺がお母さんを守る!(フンから・・)」とか。
とにかく浮足立っている。
生まれてから、365日、年がら年中一緒にいるのに、
2人きりってそんなにうれしいんだあ。
近くの商店街のパン屋さんでサンドイッチを選び、
息子だけに特別にチョコムースのデザートも買って、
公園のベンチに向かった。
「デートだからさ、水はシェアしようね」と息子。
なんじゃそりゃ?
まいっか。
チョコムースも快く分けてくれた。
食べ終わると、いつもはこっそりやっていることなのに、
私の前で好きなダンスを踊り出した。
自作の適当なダンス。
ビデオに撮ってたら、途中で息子が大笑いした時があって、
「ねえ、僕さっきなんで笑ったと思う?」
「え?わかんない」
「なんでって、おならしたんだよー♪」
・・・爆・・・
こういうたわいもない会話。
たわいもない時間。
でも見たことないくらい、すごくうれしそうな息子を見て、
私まですごくシンプルで幸せな気持ちになってくる。
その気持ちは <母である喜び> そんな言葉がぴったり。
ご飯作るとか、洋服をたたむとか、そういうことより、
「ただ母がそこにいて、じぶんという存在を見ていてくれる」
ということがものすごいこどものパワーになるんだな。
それを息子に教えてもらった気がした。
家だと「お母さん見て!」に、
はいはいと適当な視線を送ったりしがちだからね。
※ちなみに・・・
別の2人の日に私の買い物に息子をつき合わせたら、
「こんなのはデートじゃない」とものすごく不機嫌でした(+_+)
他に意識がいってるのが分かるんですね。
もちろん、こんなことしょっちゅうやってられない。
でも、すごーくたまに、
ちょっと子どもが元気ないかな?
もしくは、ちょっと最近荒れているかな?
もしくは、ママ自身がこどもとうまくいってないかな?と感じるときに、
この 伝家の宝刀 <2人きりデート>
いいと思います!!
母親が手ぶらで、他のことを考えず、
じぶんだけを見ている、
じぶんの話を聞いている、
じぶんと一緒に楽しんでくれる、
そんな濃い時間だったら、
たとえ家の中だって、
15分だって、30分だっていいと思う。
いい時間にするためには、
母親自身が「やらなきゃならないこと」から解放されてのぞむこと。
こどものためと思いきや、
母親のあなた自身も癒されたり、満たされた気持ちを味わえると思います。
今度は週末に男子をパパに預けて、
娘とのジョギングまたいこうっと。