3児のママが見たヨーロッパ

バルセロナ・ロンドン・パリで暮らしてきた3児の母からの欧州の風便り。長年の主婦生活で抱えていたいらいら&もやもやをコーチングがきっかけで払拭。あなたはあなたのままでいい。みんなちがってみんないい。一緒に「よい母親」より「幸せな母親」になりましょう。

たくみお姉さんの歌が教えてくれたこと

バルセロナに渡航して1年くらい経って、

ふと「おかあさんといっしょ」のCDをつけた。

 

そして聞こえてきた、たくみお姉さんの歌声。

 

♪やさしいこえが さあおいで~♪♪

 

な、なんだろう、この繊細で可憐な音は。

日本で長女を育ててるときに何度も聞いたはずなのに、

全く違うもののようだった。

 

それではっとした。

渡航して一年。家でも外でもスペイン語漬け。

そのせいで「私の耳」が一瞬、たくみお姉さんの歌声を

初めて聞く外国語のようにとらえたのだった。

 

それはまるで日本語を初めて聞いたスペイン人状態??

 

「さ」とか「く」とか「ち」とか、いちいち繊細できれいな音だ。

「ささのはさーらさらー♪」とか言われた日には、もう卒倒しそうである。

 

スペイン語は基本、結構ベターっと発音するし、巻き舌もある。

その濃い発音に慣れた後に聞くと、お茶漬けのようにさらさらしている日本語。

 

へー、そうだったのか。

抑揚がないといわれる日本語だけど、

日本語の響きの美しさってこのことだったんだあ。

 

たしか、アナ雪主題歌の多言語バージョンで

松たか子さんの日本パートが人気だった理由も

日本語の響きだったよなあ。

 

たまには日本語の響きを味わって話してみよっと。

スペイン語の太陽みたいな明るい音も

フランス語のもしょもしょするエレガントな響きも、

英語の滑らかな音も、それぞれに素敵だけども。

日本語はそのどれとも違う繊細な可憐な音だ。

 

日本語が外国語に聞こえたのは、

あとにも先にもその日だけ起きた不思議な体験だった。

 

外に出ると分かる日本のことって色々ある。