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3児のママが見たヨーロッパ

バルセロナ・ロンドン・パリの欧州3都市で3児の母をしながら見たこと、感じたこと、学んだことをエッセイのように綴っています。日本での育児についても。

魔法の言葉「マダム」

パリ生活

パリに住んで一年になる。

フランス語のレベルは挨拶とスーパーのレジ通過可能レベル・・

マルシェで込み入った会話とかはできない・・

大抵のことを笑顔とジェスチャー、それに推測とウィで乗り切っている(笑)

 

以前住んでいたバルセロナで使っていたスペイン語は

べたーっと発音するところが

日本人にとても合っていた気がする。

書いてある文字をそのままカタカナでローマ字読みする感覚。

 

フランス語は聞いたことのない特有の音がいっぱい聞こえてくる。

心のハードルが上がる上がる・・・

その点、子どもは上手ですね~。

例えばトレビアンのレ。トヘビアンという感じ。

母がやると何か違うらしい。

 

来た当初は、

それまで話していたスペイン語の脳みそが切り替わらず、

どうしてもウィをシィ(スペイン語の「はい」)と言ってしまい、

それを直すだけで4か月かかったっけ・・・

 

それと特有といえば、

リエゾンなど滑らかにつなげて読む習慣。

 

これは笑い話なんだけれど、

例えば、「子ども」という単語が「アンファン」と覚えても

あまり意味がない。

私はいつも3人連れているので、

エレベーターで一緒になる人にかなりの頻度で

「レゾンフォン」と言われていたが、

最初は意味が全く分からず、???で、

レゾン何とかという単語があるのかと

夫に聞いたり、真剣に辞書で調べていた。

すると、それは複数形の冠詞のついた「子どもたち」という単語だったのだ。

 ※Les enfants(レゾンフォン=こどもたち)

アンファンのアの字もないじゃん!

 がーん・・・耳で聞いて覚えるしかない。うん。

 

ところで。

フランス語が分からないなりに日々暮らしていて、

やはりその重要性を感じ、

これだけははったりきかせてやってます、というのは挨拶。

あなためっちゃ話せるんじゃない?と誤解されるくらい流暢に挨拶できます(笑)

 

大事なのは目とタイミング、若干のイントネーション。

そして印象のよい挨拶の最大のコツは、

最後に必ず「マダム」か「ムシュー」をつけること。

 

とりあえずこの挨拶をマスターすれば、

通りすがりの人や、お店の人にそれなりの人物として

認識してもらうことができます。

 

最後につける「マダム」。

これは言われてみればいかに気分がよいかがわかります。

 

 ボンジュールマダム (こんにちはマダム)

 メルシーマダム (ありがとうマダム)

 パードンマダム(失礼マダム)

 

最後にマダム、と添えられるだけで、

背筋が伸び、にこやかに返事をすることができる魔法の言葉。

 

日本語のマダムって、イメージ的に高級感あふれるというか、

時に冷ややかにも使われますが、

こちらでは女性への尊敬の念を表している感じ。

(マドモアゼル(未婚)とマダムで迷ったら

 マダムにしておくことが無難だそう。

 女性の価値は若さじゃないのです)

 

不愛想な人も多いパリですが、

お店でも、マンションでも会った人にマダムと声をかけられると

とても尊重された気分になり、

その言葉にふさわしい行いのできる女性であろうとする自分がいます。

女性を成長させてくれる言葉のよう。

ムシューと言われる男性もしかり。

 

先日、最高にうれしかった「マダム」は

雨の日にすれ違ったお年を召したムシューが

頭のベレー帽をちょっと持ち上げて、にっこりと

 ボンジュールマダム

と言ってくれたとき。

 

寒い雨の日、子どもの体調不良、週末の一人買い出し、

はあ~と歩いていたが、

ムシューの紳士的な挨拶で、

一気に(!)ほわーっと温かい気持ちになった。

 

挨拶ってすごいな。

 

欧州大陸にあって、いろいろな国とぶつかった歴史があって、

互いに敵でないことを示す意味でも挨拶は重要だったんだろうな。

スペインもそうだったけれど、

フランスも挨拶がすごく大切にされている国。

なので挨拶できないと軽蔑される可能性大・・・

 

郷に入れば郷に従え。

日本にいるとお店側が挨拶することはあっても、

お客側が挨拶して入店することはあまりないように思いますが、

ヨーロッパを旅行するときは、

常に自分から目と目を合わせて挨拶しましょう。

きっといい気分で過ごせる確率が著しく上がることでしょう。