3児のママが見たヨーロッパ

バルセロナ・ロンドン・パリで暮らしてきた3児の母からの欧州の風便り。長年の主婦生活で抱えていたいらいら&もやもやをコーチングがきっかけで払拭。あなたはあなたのままでいい。みんなちがってみんないい。一緒に「よい母親」より「幸せな母親」になりましょう。

バルセロナで見た挨拶習慣2

バルセロナではいつでもHola!と互いに挨拶すること以外にも、

「目と目で会話する」という楽しい体験を日々させてもらったと思う。

 

特に、ベビーカーを押したり、子どもと手をつないで歩いていると、

かなりの確率で、向かいから来た人と目が合う。

また改めて書こうと思うが、

スペイン人は根っから子どもが好きなのだ。

 

向かいから来た人はお年寄りの男性だろうが、若い女性だろうが、

まず子どもを見て、

そして隣の親を見て、

ニコニコもしくはニヤッとした視線を送ってくれる。

それはまるで「いいね!」という全肯定の視線。

 

私も「ありがとう」とばかりににっこりする。

息子がおかしな行動をしている時は「ええ、ええ、面白い子なんです」

という顔をしたり。

知らない者同士とにかく目と目で会話をする。

 

そうやって、

ちょっと外出すると、

沢山の人と目と目の会話をするので、

異国にいて言語が多少不自由でも、

疎外感とか孤独感とは無縁であった。

 

子どもに直接話しかける人も結構いて、

大体、

Que guapo!  なんてかわいいんだ!  

とか

Que pasa!  どうしたっていうの? (←あやしてくれてる) 

とか言われる。

母親なら何百回と言われるので、まず耳で覚える単語。

 

ウインクの日常使いにも驚いた。

エレベーター下りるときに子どもにウインク。

お医者さんが診察終わりに大丈夫だよとウインク。

うん。さまになってる。

 

日本では子連れでいると、人様からの視線がつらい時もあるが、

バルセロナでは一度もネガティブな視線にさらされたことがない。

もちろん仏頂面の人だっているし、興味を示さない人もいるが、

あくまでフラット。

ベビーカーが邪魔だと舌打ちされるなんてことはまずない。

 

人口密度の違いだろうか。。。

人と人が声を掛け合う。目が合えば微笑む。実に人間らしい生活。

まなざしが温かいだけで、居心地とはこうもよくなるものなんだ。

 

異国人の私にも子どもにも、

目をかけ、声をかけてくれるバルセロナの人たち。

レジが遅くて列が長い、冷蔵庫修理に来てもすぐ直せない、

そんなことがなんだっていうのだ。

毎日の母子生活が孤独じゃない、出かけやすい。

君はここで堂々と子どもを育てなさい、と言われている気分。

もう感謝しかないのである。

バルセロナで見た挨拶習慣1

バルセロナで暮らして好きだったことは

ありとあらゆる場面で、親しい親しくないに関わらず、

必ず声に出して挨拶をするということだ。

 

それもどんな時間帯、どんな相手でも

オラ!(Hola!)と声をかければよいのである。

 

スペイン語を習いに行って、

こんにちは(ブエノスディアス)を習ったが、日常で使うことがない。

飛行機に乗ったときに、乗務員から言われたくらいだろうか。

つまりちょっと硬いサービスの場面以外はHola!でいいのだ。

 

朝、マンションの住人にエレベーターで会ってHola!

公共バスの運転手さんにHola!

学校の用務員さんにHola!

入ったお店の店員さんにHola!

スーパーの会計時に店員さんにHola!

 

大丈夫。必ず返事をしてくれます。 

朝か昼か夕方かなど気にしなくていい。

なんと便利な言葉!

目と目を合わせて、にこっとHola!

それだけのことでとっても気分がいい。

 

日本語にHolaにあたる言葉はあるのかしら。

「こんにちは」「こんばんは」だとちょっと硬いなという場合、

どういえば良いのだろう。

 

「やあ!」ってねえ、、

「まいど~」いやいや、、

「どうも、、」あたりだろうか。

 

 

 

 

掃除の行き届いた街はどこ?

バルセロナからロンドンへ引っ越したとき、

ロンドンって汚いかも??と思った。

 

道を歩くと、レジ袋に入った食べかけのテイクアウトや、

空き缶などごみが散乱している光景もちょこちょこ目に入る。

 

ぱっと見、レトロな景観の閑静な住宅街でも、

ひとたび管理されていない空き家となると、

前庭に大型のごみが積み上がっていたり(それもずーーーっと)、

二階の割れた窓からは鳩が出入りしていたり、すさんだ雰囲気を感じたものだ。

でもさすがロンドン。

建物自体は均整のとれた古いが趣のあるものが多く、

どこまでも広がる明らかに手入れされた芝生も美しく、

私たちが引っ越した6月は薔薇が最高に良い時期。

というわけで、写真を撮ったり、引きで見ると(!)実にいい街なのだ。

 

バルセロナは、というと、

公共のごみ箱が何メートル置きかにあって、みんなそこへ入れるし、

ディズニーランドか?というくらいに掃除してくれる

市からの掃除人がチームで頻繁にやってくるので、

道が散らかっているという印象はほとんどない。 

 

そして多くの人はピソと呼ばれるマンションに住んでいて、

マンション入口付近は、ポルテロさん(管理人)により、

常に監視され磨かれているので、

意味不明なごみが置かれていることもない。

青い空、並木道、背の高すぎないピソたち、公園、ガウディ建築、

そしてごみのない道に、よく焼けておしゃれを楽しみ闊歩する人たち。

実に健全な空気を醸し出す街であった。

 

現在住んでいるパリは、、、

曇りでもなお美しい景観を誇りつつ、

ひとたび路上に目を向けると

あちらこちらに無数に落ちているタバコ(※)、

また??というくらいにあるお犬様の落とし物(※)、そして鳩の落とし物、、、

子どもを歩かせると、

それらを踏ませてしまうこと、

転んで触ってしまうことがいやで、

つい「あーーーっ!!そっちだめ!!」と連呼してしまう。

いつ何を踏んでしまうかという危険と隣り合わせの街。

 

でも優雅で繊細なアイアンの窓柵のアパルトマンが連なる様子、

セーヌ川にかかる彫刻のビーナスが支える橋、

レトロな趣ある街燈、

足元はともかく、やはり抜群に美しいのですね、これが。。

 

 

※タバコと犬の落とし物については罰金が科せられるようになったようです。

 でもよくあるけどね。。

スペイン人のおうちは片付いている3

バルセロナ暮らしで、印象的だったことの一つは

 

モップ。

 

どこでも誰でもモップ。

 

モップって、あの、床磨きのモップ。

 

モップはスペイン人が考案した掃除用具だそうで、

スーパーに行けば、柄から床のタイプに合わせた先端部分まで

各種置いてあった。

 

当時の私の掃除方法と言えば、

板の間もキッチンの大理石も、とりあえず掃除機がけ。

キッチンは雑巾で水ぶき。

板の間も時に雑巾で水ぶき。

そんな感じ。

 

確かに家の洗濯室にはオーナーが使っていた

モップとモップ用バケツが鎮座していたけれど、

何だかかさばるし、目もくれていなかった。

 

そんな折、スペイン語の先生が

 

「え?雑巾で水ぶき?なんでそんなことしているの?

 モップを使いなさい!モップよ!簡単なんだから」

 

と授業中断でモップの実演をしてくれた。

スーパーの薬剤を少量入れ、水をごぼごぼ注ぐ。

ぱちゃぱちゃと毛先を十分浸したら、

バケツのもう半分のざるのようになった水切りにモップをねじりながら押し当て、

思い切り体重をかけて水けを絞る。

 

そしてあとはさっさっさーっと床をなでるだけ。

薬剤のせいで心なしか床が光っている。

タイルの目地は目地専用洗剤や用具がある。

 

ちなみに最後に毛先をゆすいで固く絞ったら毛を上にして壁に立てかけ、

汚れた水はトイレに流す。

 

外を歩いても、あらゆるピソと呼ばれるマンションの入り口には、

モップを持ったポルテロさん(管理人さん)が立っている。

そのおかげでピソの入り口やロビーはいつでもピカピカ。

 

部屋を整えるだけでなく、

床を光らせておくこともスペイン人の美意識なのかな。

 

スペイン人のおうちは片付いている2

その美容師さんが

 

「スペイン人の家は

 突然の来客でもどうしてリビングがこんなに片付いているのか」

 

と現地の友人・家族に聞いたところ、

 

「リビングはいつでも人を招けるパブリックスペース。

 子どものおもちゃや色彩の悪いものは置かない」

 

との返事だったそう。

 

おもちゃは子供部屋にしか置かない。

例え日中リビングに持ち込んでも、

遊び終えれば、子供部屋に持ち帰る。

さらにリビングには自分たち大人の好きなものだけを置く。

大人が居心地の良い空間を作るのだそう。

(子どもの絵なんかは子供部屋やキッチンなどに貼るとか)

 

ほほーーー。

 

その時住んでいたバルセロナのアパートには、

4歳児、0歳児がいつでもリビングで遊べるように、

リビングに積み木やバービーハウスなどを置き、

リビングのオープンラックには最下段に絵本をずらっと並べていた。

 

帰宅後、さっそく子供部屋に撤去(笑)

するとどうだろう!

 

毎晩すごい状態のリビングを見るのがげんなりだったのに、

絶対量が少ないためにちょっと拾えばよい程度に。

日中遊びたそうなものを子ども部屋からケースごと持ってきて、

遊び終えるとケースに入れ、戻す。

うん。合理的。子どもも不満気ではない。

お姉ちゃんは喜んで自分の部屋で遊ぶようになった。

 

ありとあらゆる細々したおもちゃを拾っていた以前に比べると

ずいぶん楽になったものだ。

 

そう考えると、、、

今まではリビングにおもちゃがあるから、

子どもはそんなに遊ぶ気もないのに、

とりあえず引っ張り出していた、と考えることもできる!

 

あ、でもあっても気にならない木の積み木だけは運ぶの重たいので、

リビングに戻したのでした。自分の快適も大事。

 

というわけで

整理整頓下手の私も少しづつ成長している。

スペイン人のおうちは片付いている1

日本の場合、子どもが小さいと、

目の行き届くところで遊んでほしいと、

リビングで遊ばせている方は多いと思う。

 

我が家も長女を育てている頃は、

リビングとそれに続く和室におもちゃや絵本をしまっていた。

 

それなりに片づけていても、散らかすのはあっという間。。。

でも片づけるのって本当に労力がかかる。

 

やっと子どもが寝てバービーだの、バービーのくつだの、

レゴだの、毛糸だの、色鉛筆だの拾い集めるのって

本当にはあああああ、、、という感じだった。

 

でも!!

バルセロナやパリで遊びに行った幼い子がいる現地のお友達のお家は

リビングも寝室も美術館のようにきれい!

部屋全部見ていいわよ、なーんて。

ど、ど、どうやってこの状態を保てるの??

 

ある日、在住歴の長い日本人美容師さんとその話になった。

彼女は乳児の双子を抱えた現地のお友達の家に遊びに行き、

彼女の発言にびっくりしたという。

 

「今日はキッチンのタイルの目地を白く掃除できてなくてごめんなさいね」

 

いやいや双子いるし!乳飲み子だし!

ぎょへーーーーーです。

 

どうやら片づけの極意がありそう。

 

 

はじめまして

 

パリ在住、3児の母です。

 

「ちゃんとお母さんをやってみたい」

 

そう思って、

第1子出産を機に、天職だと思っていた仕事を辞めたのは10年前。

理想に燃え、専業主婦になるのは簡単でしたが、

私にとって、専業主婦で居続けることは容易ではありませんでした(+_+)

出産・家事・育児から学んだこともたくさんあるのですが、

どうにも家の中のことだけで生きているのは

もやもやしてもう限界(笑)

 

「私」として生きる。

そのささやかな一歩として、このブログを始めたいと思います。

 

結婚生活10年のうち、半分を日本で、もう半分を欧州で暮らしました。

それぞれの国で3人の子どもを育ててきた中で、

見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えさせられたことがたくさんあります。

エッセイのように綴っていきたいと思います。